お久しぶりです。レタスです。
この前新卒さんが入社したと思っていたら、もうGWが終わって夏の気配がすぐそこに。季節の変化が早いです...!
今回は自社プロダクトのLP(ランディングページ)制作に関して進めてきたことを記事にしようと思います。ゼロイチではなくリニューアル案件です。
ウェブサイト制作とは違った視点から取り組んでいるので、そのフローを書き留めていきます。
そもそもなぜリニューアルをしたのか
リニューアルを手がけるのはこちらのLP。ゴーリストの自社サービス「HRogチャート」について紹介するページです。
既存のHRogチャートLPはこちら
オリジナルキャラクターのカエルのふろぐんがトップでお出迎えしてくれます。どどん。
HRogチャートが分析ツールだけに、ふろぐんもグラフでデータを読み解いています。
このLPのベースは3~4年前に作られたものです。これまでも情報の更新や小さな修正、画像の差し替えなどはありましたが、なぜ今回大幅なリニューアルをするのか。
まずはその背景をお話ししたいと思います。
事業部の目標と実現のために
今まで構成を変えずにいたLPのリニューアルをなぜ着手することになったのか。
一番の大きな理由は、ウェブマーケティングの観点から現状への見直しが入ったことだと思います。
まず大元に、「ゴーリストのサービスに興味がある方に、もっと自社サービスを周知していき、さらにお問い合わせ数を増やしていく仕組みにしたい。」という目標が設定されました。
それを実現させるにはどうすれば良いのでしょうか?まずは現在の状況を把握しないことには対策がとれません。
そこで頼れるウェブマーケターの方に依頼し、ゴーリストのウェブサイト、サービスのLP、オウンドメディア「HRog」、メルマガ登録・配信、Facebook、etc...に至るまで、ウェブ周りのありとあらゆるデータを分析していただきました。
そのマーケターの方に解説してもらいながら、デザインチーム、HRog編集長と、関わるメンバーで現状を共有。
現在は目標に向かうための改善策と優先順位をたててもらい、じわりじわりと改善策を実行しているところです。
例えば何したの?
ほんの一部ですが、改善策についてお話しします。
例えば今回のHRogチャートLPへの流入ルートについて。
HRogチャートのようなサービスを欲しいと思う方※がLPに辿りつき、サービス情報を目にするにはどんなルートがあったのでしょうか。
(※HRogチャートを利用されるお客様は求人広告代理店勤務の営業マンや営業企画の方が多いです。業務で求人情報の市場調査をしたり、クライアント企業の競合となる会社の求人情報を比較分析するために使用されています。)
これまでには、おおよそ3つのパターンがありました。
(A)「求人情報」「分析」「リスト」などのキーワードを含む検索をした場合にLPを見つける
(B)HRogチャートの情報を別ルート(営業や口コミなど)から得、既にサービスの存在を知っている状態で検索する
(C)ゴーリストのウェブサイトからサービスページへ行き、アクセスする
等です。
(ウェブマーケターの方からいただいた資料より一部お借りしました)
そこから潜在的なニーズのある層に対して、どうすればもっとサービスの周知ができるのか。
その解の一つが、オウンドメディア「HRog」と連携したウェブマーケティングです。
HRogの読者層とHRogチャートのターゲット層は非常に近いため、自社記事の発信を通してアプローチを広げていくことで、サービスの周知度やお問い合わせ数も上がっていくのではないか。という仮説に基づいています。
HRog編集長の頑張りもあり、現在HRogでは月に10本程自社記事を作成・発信。
さらにHRogチャートを使った週間レポート記事は、今年の2月上旬にマーケターの方から見せ方(フォーマット)を変える提案をいただき、構成を修正・追加するなどの改善を行いました。キーワードや訴求ポイントを盛りこみ、HRogチャートならではの特徴も伝わるようにしたところ、HRogチャートLPへの流入数が3ヶ月(2018/02~2018/05)で5倍程度UPしました。
(ウェブマーケターの方からいただいた資料より一部お借りしました)
数値に見える明らかな成果!快挙!と喜んだのもつかの間、ここで問題が一つ。PV数が劇的に改善しても、肝心のコンバージョン数はなかなか伸びていなかったのです。
LPへのアクセスは増えたのに、サービスのお問い合わせ数は伸びない。ボトルネックは一体何だ...?
この問題について、定期レポート記事に施したのと同様に、LPの見せ方も改善すれば訪問者がサービスについて理解し、「このサービスを使ってみたい」と感じさせることができるのでは?(→お問い合わせ数も向上するのではないか?)という案が立てられました。
事業部全体の目標や、達成するためのマーケティング策を練る中、「サービスのお問い合わせをグロース(成長)させられない原因がここ(LPの構成)にあるだろう」というポイントが明確になり、LPリニューアルの優先度が高いものになりました。
LPをいつか直したいね、デザイン見直したいね、といった会話はこれまでデザインチーム内でも上がっていたものの、ほとんど見た目の話に留まったものでした。きちんと工数をとって対応する必要がある、という理由はかなり曖昧なものだったと思います。
そのような経緯があってLP全体をリニューアルする話が決定したのでした。
詳細なペルソナ設定
上記にも書いた通り、HRogチャートのターゲットとなる層は求人広告代理店勤務の営業マンや営業企画の方です。しかし、両者をカバーするとなると実際の業務はもちろん、年齢層、ピタリとくる困りごとも異なってきます。
今回はこのどちらかに焦点をあて、軸をブラさないようにしてLPを構築しようという方針になりました。
HRogの自社記事のアクセス数を追っていると、よく見られた記事、そのタイトル、使われている文言、この表現やトピックがささっている読者はどの層か?と仮説を立てていくことができます。(データ分析って偉大ですね)
話し合った結果、今回フォーカスするのは「求人広告代理店勤務の営業マン」になりました。
一体彼はどんな営業マンなのでしょうか?思い当たる特徴をどんどん上げてペルソナ像を具体的にしていきましょう。
・若手(20代前半)
・仕事や情報収集への意識高め
・仕事で売上をあげたい...etc
(ウェブマーケターの方からいただいた資料より一部お借りしました)
マーケターの方にリードしていただきながら、JobToBeDone(この人が何を成し遂げたいか?その課題は?)や、家族構成、趣味、好みの雑誌...に至るまで詳細情報を埋めていきます。
何を隠そうHRog編集長が人材業界の営業出身ということもあり、このペルソナ設定については難なくクリア。
こんな情報まで必要なの?という項目もありますが、詳細を埋めておくことで、これ以降の作業を行う時も「この人がターゲットであるならば、◯◯が必要だろう、こっちの方が良いだろう」という想定がしやすくなります。実際、ピン留めがされていると何か迷ったときにも判断がしやすいなと感じました。
競合調査・理解
HRogチャートは求人市場分析ができるツールです。ニッチなフィールドに特化しているので、競合となるサービスはほぼないと言って良さそうです。
一方、HRogチャートでできる機能の一つに、「詳細な絞り込み条件でオリジナルの営業リストを作る」というものがあります。その機能に関しては、近い商材やそれを扱う企業を競合としてリサーチする必要があるでしょう。競合と思われる3社の、商材を紹介するページの内容やその表記・表現の方法を細かくチェックしました。
(リサーチ表の一部)
他社との比較をすることで、同時にHRogチャートの強み・独自性も発見し、打ち出すことができますね。
一般的なLPの構成
現LPでは「HRogチャートでできること」について情報が並べられています。しかし、サービスを提供しているこちら側が伝えたい事柄ばかりが目立って、一方通行になってしまっている感が否めません。そもそも訪問者が知りたい情報は何だろう?サービスが彼らにどんな効果をもたらすのだろう?と根本的な構成を練り直す必要がありました。
そこで効果的なLPの基本構成についてリサーチ。
一般的なLPの基本構成を頭にいれたところで、さらに競合のサービス紹介ページとも比較してみます。このページでは何が謳われて、何が省かれているのか。HRogチャートの紹介にあてはめたとき必要となる情報はどれか。などを判断していきます。
結果的に、HRogチャートのリニューアルではこのような構成を採用しました。
(こちらの記事を参考にさせていただきました。)
5年間のランディングページ制作で行き着いた鉄板の構成と7つのポイント|ferret [フェレット]
構成の確認
一般的なLPの構成と競合企業のLPをリサーチし、マーケターの方とその特徴について共有したあと、お互いの宿題としてHRogチャートに必要な情報の構成案を作ってくることにしました。
作成したものを見比べてみましょう。どれどれ
(マーケターの方作成)
(レタス作成)
ペルソナの心の声と表情を書いてあると感情の変化がとても汲み取りやすく、良いなと思いました。ナレッジとして次回から取り入れていきたいです。
両者で作成すると、照らし合わせたときにお互いの考えていたことが確認でき、差異があった場合にはどちらを採用するか、あるいは組み合わせるか、案をよりよくブラッシュアップできます。
複数人で案を揉むと進捗がかなりスピーディに感じます。
HRog編集長も毎週ミーティングに参加しているので、その場で即意見をもらえ、大きな修正や手戻りも少ない!ステークホルダーを含んだミーティングは今後も都合が許す限り行いたいものです。
余談ですが、デザインスプリントでもステークホルダーの参加について触れていましたね。方向性がちぐはぐしてしまったり、途中で決定が覆って作業時間が無駄になってしまわないよう、大事なポイントでは話し合いに参加してもらうようにする。情報をシェア&確認(できそうでなかなかできないことなので、今回はラッキーなのかも)。
編集長に最終確認後、LPの構成を微調整&FIXしました。これでいよいよワイヤー作成に歩を進められます!
ふー、だいぶ長くなりました。
はたしてどんなLPになるのでしょう...。後編へ続きます!